障がい者の就労支援について
07/11/29
企業に法定雇用率(従業員に占める障がい者の割合=1.8%)の達成を義務付ける障害者雇用促進法の改正について、厚生労働省がまとめた意見書案が明らかになりました。雇用率が未達成の企業に課される納付金の支払い義務を、中小企業にも規模に応じて段階的に適用することを盛り込んでいます。厚生労働省は今後、まず従業員200人以上の企業に拡大する方向で調整することにしています。年内をめどに正式決定し、厚生労働省が改正案を来年の通常国会に提出する予定。
法定雇用率の未達成企業には、不足1人につき月5万円を国に納付する義務がありますが、現在は従業員300人以下の企業は対象外になっています。意見書案は「経済的負担能力などを考慮し、当初は比較的規模の大きい中小企業から適用対象とすることが適当」としています。
私は、「もっと障がい者が地域の中で働くには、経営者の理解や支援が必要ですし、それには企業に対しても何らかのインセンティブが必要ではないか」と厚生労働委員会で提起して参りました。もちろん、雇い入れる中小企業の負担増大という問題もあり、意見書案でも当面は比較的規模の大きい中小企業からという方針が示されています。急激な変化でなくとも、緩やかな変化が次の一歩につながります。今後もノーマライゼーションの理念が地域や職場に生かされるよう願っています。
原油価格高騰について
07/11/29
原油先物相場は、時間外取引で1バレル=99.29ドルの史上最高値をつけ、今後1バレル=100ドルを突破するのも時間の問題とする見方があります。原油高の影響は、私たちの生活そのものに直結し、さまざまな日用品が値上がりしています。中小企業では、価格に転嫁できないところが多く、原油価格の高騰はまさに死活問題になってきました。私も週末、地元へ帰るたびに「何とか有効な手立てを」と、多くの経営者の皆さまから悲鳴をお聞きしています。
公正取引委員会では、この問題の対応について、下請法違反行為の発見に努め、買いたたきなどの下請法上問題となる行為が判明した場合は、厳正に処分するなどの対策を取っていますが、さらに注意深く監視するよう求めます。
かつて、平成16年からスタートした「総額表示方式」(消費税を含んだ価格表示を義務付ける制度)により、価格表示が外税から内税に変わる際、下請け零細にしわ寄せがないように求めたことがあります。今回の原油高について、関係省庁あげての対策を求めると同時に、民主党としても緊急対策本部を立ち上げ、対応して参ります。
被災者生活再建支援法成立へ
07/11/08
被災者生活再建支援法の改正をめぐり、民主党と与党との協議が合意し、参議院において民主党・自民党・公明党の共同提案という形で提出されました。9日の参議院本会議で可決、直ちに衆議院に送られ、可決成立する見込みです。
そもそも私は、3年前の7.13水害や中越大地震、今年7月の中越沖地震の復旧・復興に関わる中で、現行法は使い勝手が悪く、被災者の立場に立っていないと痛感しました。何としても今の法律を改正し、立法府としての責任を果たすことは悲願でありました。ようやく今国会で実を結ぶこととなり、民主党の被災者生活再建支援法改正ワーキングチームの事務局長として本法案成立に関わることができたことは大きな喜びとなりました。
今回の改正で主に以下の通りになります。
(1)民主党が主張していた、今年発生した能登半島地震、新潟中越沖地震、台風11号、及び12号による被害にも申請すれば適用されます。
(2)支給要件にあった年収500万円以下(45歳以上は年収700万円以下、60歳以上は年収800万円以下)を撤廃し、年収や年齢にかかわらず、支給できるようになります。
(3)支給上限額を最大300万円まで認めるとともに、使途の限定をなくすことによって、煩雑な手続きが不要になり、住宅本体の再建にも使えるようになります。
変わらず二大政党制、政権交代を目指します
07/11/06
政界一寸闇は先。日々刻々といろいろなことが起こる永田町ですが、突如、福田首相と小沢代表との会談で大連立という話しが飛び出したことは、予想もしない驚きでした。さらに11月4日夕刻、小沢代表が記者会見を行い辞意表明、ちょうどその時間に私は地元でパーティーを開いている真っ最中で、動揺を隠すのに必死でした。
連日、多くの党員、サポーターの皆さん、支援者に「民主党は大丈夫か?」、「期待していたのに残念だ」とご心配やお叱りをいただき、誠に申し訳なく心よりお詫び申し上げます。私の今の心情を単純な言葉ではとても言い表すことはできませんが、私自身は、この国に政権交代可能な大きな流れをつくること、健全な二大政党制を根付かせたいとの思いでこれまで活動して参りましたので、今後もその志を掲げて真っすぐに歩んで参る所存です。
先の参議院選挙で、民主党は多くの国民の皆さまにご期待をいただき、参議院で第1党の重責を担わせていただいています。衆議院では自民党が圧倒的多数を占めているため、政治権力が二つに分断された「ねじれ国会」になっていますが、国会に新しい緊張感が生まれ、薬害肝炎の問題、防衛省をめぐる事件、膨大な無駄遣いなど今まで隠蔽されてきたさまざまな膿が国民の目に見えるように変わってきたことも事実です。
今、国民の皆さんが望んでいることは、自民党と民主党が大連立することではないと信じます。自民党に代わるもう一つの新しい流れを、この日本に根付かせることを、私たち民主党の大きな役割として胸に刻み、そして、政権交代は選挙によってこそ、国民の審判によってこそ、成し遂げられると信じて、来る衆議院選挙を全力で闘い抜く決意です。今後とも変わらぬご支援を心よりお願い致します。
最近の米価下落について
07/11/02
現在の米価水準は、このところの米価下落によって稲作農家の物財費等をも下回る状態となり、このまま赤字生産を放置すれば、農業・農村の崩壊を招きかねない危機的状況にあります。
米価の下落は、従来からの米離れ傾向に加え、
(1)小泉政権以来の地方切り捨て、格差拡大政策によって、勤労者等大多数の国民の所得水準の低落と社会保障制度への不信感・不安感の高まりを招いたことから、消費の抑制と低価格志向の強まりという消費者の購買行動の変化をもたらしたことが根本的原因です。
そのことに加え、19年産の特殊要因として
(2)「官」から「民」へのスローガンよろしく政府の責任を放棄しただけの、中途半端な「生産調整」に切り替えたことが過剰生産への誘因となったこと
(3)全農が稲作農家に支給する「概算金」の大幅引き下げを行ったことが最後の引き金となったといえます。すなわち、全農が一方的に「7,000円」と公表したことが、米の流通関係者に「米価は更に下がる」との誤ったシグナルを与えることになってしまったことが相まって、米価下落の原因となったものです。
現在の米価下落は、稲作農家の責めに帰すべきことではなく、政府の失政に起因するものであることから、民主党は以下の政策をとるべきことを要求します。
(1)米価の急激な下落による赤字生産を放置すれば、農業・農村の崩壊を招きかねないことから、今年限りの特例措置として米価下落分を補てんすること
(2)あわせて、米の備蓄制度を「回転方式」から民主党が主張している「棚上げ方式」に転換すること
民主党が提出している「農業者戸別所得補償法案」が成立すれば、需要に見合った米の生産を確保し、麦、大豆等の生産拡大を通じて、農家の経営安定と農村の活性化、あわせて食料自給率の向上が実現されるので、今回のような事態が再び起こることはなく、また、緊急対策を実施する必要もなくなると確信しています。
当事者意識の欠落
07/11/01
守屋前防衛省事務次官の証人喚問が衆議院のテロ防止特別委員会で行われ、守屋氏は防衛専門商社「山田洋行」の元専務から五年間で100回を超えるゴルフ接待などを受けていたことを認めました。こうした利害関係者からの接待は、自衛隊員倫理規程で禁止されているにも関わらず、自らの立場をわきまえず、業者との癒着関係を続けてきたのです。
他にも防衛省の給油隠蔽問題があります。2003年に海自補給艦から米補給艦に給油した量が、当時の福田康夫官房長官らが説明した「20万ガロン」でなく「80万ガロン」だったと、当時の海上幕僚監部の防衛課長らがミスに気づきながら訂正していませんでした。
厚生労働省の薬害肝炎被害者リスト隠蔽問題では、10月16日に開かれた参院予算委員会で舛添要一厚労相が「国は個人を特定できる情報は持ってない」と答えていましたが、血液製剤フィブリノゲンを投与され、C型肝炎に感染した疑いが強い418人の特定に結び付く資料が厚生労働省の地下倉庫に存在していたことがわかりました。これも、厚労省の複数の職員が資料の存在を知っていながら、何の対応も取っていなかったのです。
まさに、当事者意識が欠落しています。給油量の訂正については、防衛課長は、「別の担当課がやるものだと思っていた」とし、薬害肝炎問題については、複数の職員が知っていながら、異動などの際に資料の存在の引き継ぎもなかったといいます。誰か他の人がやるだろうと思っていたのでしょうか。引き継ぎの際にも、たとえ国民の人命に関わることであっても、「どうせ前任のことだ」とか「後任に任せればいい」という意識があったのではないでしょうか。加えて、天下りという慣習により、責任者について問うても、「もう当該省庁にはいません」ということがしばしばあります。
参議院で民主党が第一党になったからこそ、このような問題がようやく明るみに出るようになりました。私たち民主党がテロ特措法に対し情報の公開を求め、また、薬害肝炎被害者救済法を提出し、政府を正さなかったら、いずれも隠蔽されたままになっていたでしょう。過去の教訓がまったく生かされていません。問題が起こったときに、責任を逃れることばかり考えて、その場しのぎの対応をくり返しているだけです。真実を国民の前に明らかにし、再発防止に向けて一人ひとりが、どう取り組んでいくかを真剣に考え、それを実行することを求めます。また、これをチェックできずに、長い間放置してきた政治の責任も胸に刻んで参りたいと思います。
テロより怖い?アメリカの医療
07/11/01
先日、民主党医療介護改革チームでは、民主党の小沢代表をはじめ、多くの国会議員に呼びかけ、マイケル・ムーア監督作の映画「シッコ」の上映会を行いました。
アメリカは先進国で唯一、国が運営する「国民健康保険」が存在しません。したがって国民は民間の保険会社に加入するしかないため、何の保険も持たない人が5000万人います。これはアメリカの全人口の6人に1人にあたります。こうした背景の下、今年だけで1万8千人が無保険で死亡しました。
さらにアメリカでは、民間の保険会社が医師に給料を支払って管理する体制をとっています。保険会社では支出を最小限に抑えたいがため、「治療は不要」と診断した医者にはボーナスが支払われます。そのため、医師は加入者に対して何かと理由をつけて、「あなたは保険適応外です」と判定するのです。まさに、民間保険会社の利益追求のために多くの国民の生命が失われているのです。
映画では、対比として、カナダ、イギリス、フランスの医療制度が紹介されていました。これらの国々では誰もが無料で医療を受けることができます。アメリカ人にとって、また私たち日本人にとっても、誰もが医療を無料で受けられるなんて、とても信じられないことです。
医療を市場原理最優先で民間にすべてを任せ、開放することは極めて危険ではないでしょうか。もちろん、なんでもかんでも政府が干渉することが良いというわけではありませんが、国民の命に直結するだけに、政府が責任をもって守るべき分野だと思うのです。しかしながら、日本でも年々規制緩和が進められています。
また、医療費を抑制する政策や社会保障費の削減が行われています。お金を持っている人は良い医療を受け、そうでない人は受けられないという格差が、日本にもじわじわ広がっているのではないでしょうか。もともと日本には、誰でもアクセスできる「国民皆保険」という世界に誇るべき医療制度があります。アメリカ式の市場原理一辺倒を追従していくと、やがて日本も「シッコ」と同じ状況になってしまうかもしれないと、日本の医療のあり方にも大きな警笛を鳴らした映画でした。