12 月 2006

佐田行政改革担当大臣の辞任について


 自身の政治団体が
10年間にわたって政治資金収支報告書に多額の架空経費を記載していたと報道された佐田行政改革担当大臣が、自らの政治団体の不適切な会計処理を認めて辞任しました。閣僚としての資質、道義的責任を問われるのは当然であり、辞任は当たり前のことです。

 しかし、佐田氏は「不適切な処理」は認めたものの、架空支出は否定しており、他の後援団体からの資金支出の「移し替え」と強弁しています。他の後援団体を含めて全容は全く解明されておらず、佐田氏が説明責任を果たしたとは到底言えません。辞任をもって臭いものに蓋をしようとしていると言わざるをえません。

 また、本問題について任命責任者である安倍総理も、自らの責任と佐田問題の全容について国民に十分、説明する姿勢を示しているとは到底言えません。総理は内閣の長として十分に調査し、国民に全容を説明し、そのうえで自らの任命責任に基づき国民に謝罪すべきです。

 タウンミーティングでのやらせ問題、郵政造反組の復党問題、本間政府税制調査会長の辞任、そして今回の佐田氏辞任、安倍総理は指導力の欠如と頼りなさを露呈させ、国民の政治不信を日に日に増大させ続けています。

 民主党は、格差を放置し、国民に負担増を押しつけながら、無責任な政局運営を繰り返している安倍総理の政治姿勢と責任を厳しく追及していくとともに、佐田問題でまたも露呈した自民党の不明朗な政治資金の実態を踏まえ、今後も政治資金規正の実効性を高めるための改革を推進してゆきます。

政府税調本間会長の官舎入居問題について


 12月21日に
政府税制調査会の本間正明会長が公務員宿舎に不適切なかたちで入居していた問題の責任をとり、辞任しました。この問題について一部のメディアでは家族ではない女性との関係を問題視して興味本位に報道されました。

 しかし、ことの本質は月に2、3回しか利用していない非常勤の公務員に宿舎を貸していたこと、これを政府と契約に関わった大阪大学が「きわめて異例」といわれる入居を黙認していたこと、にあるのではないでしょうか。税制の将来を決める責任ある立場の人が、国民の税金を使った不適切な特別扱い受けることは到底許されるものではありません。当初、本間氏をかばっていた安倍首相の任命責任は厳しく問われるべきでしょう。事ここに至っての判断は遅きに失しています。

平成19年度予算・財務原案について


 12月20日、財務省より平成19年度予算案の内示が行われました。そのなかでは、経常的な予算措置が行われるべきいじめ対策、障害者負担の軽減措置、市町村合併補助金などを補正予算で場当たり的に対応し、毎年必要となる児童手当増額分の財源を高齢者雇用のための基金からつまみ食いする一方で、巨額の財政負担が見込まれる米軍再編関連経費は先送りとしています。安倍内閣の初の予算の実態は「場当たり、つまみ食い、先送り」予算であるといえます。

 与党は「景気回復」を盛んに言い立てますが、定率減税の廃止など5兆円の家計への増税は国民生活の改善を阻むばかりか、格差の拡大を加速させるばかりです。平成19年度予算の最大の課題は、職を失った人、職に就けない人、負担の急増する高齢者や障がい者などを支援し、生活の安定を確保することです。

 しかし、安倍政権にはその具体策がないばかりか、「上げ潮路線」の看板の下で、増収の果実を企業負担の軽減のみに振り向ける議論が行われています。家計への増税・企業減税の組み合わせは小泉政権でも実施されており、これを再び繰り返せば、国民の不公平感は拡大し、政府への信頼は失われることになるでしょう。

 必要なことは、やらせタウンミーティングに見られる税金のムダづかいを根絶し、その使い道を根本的に改めることです。しかし、すでに足かけ6年がかりの課題である「
道路特定財源の一般財源化」さえ結論を出せず、天下り規制を後退させようとする昔ながらの自民党型安倍内閣に、このような真の改革が実現できるとは到底考えられません。

政府による児童手当の乳幼児加算について


 12月12日、政府が「新しい少子化対策」として乳幼児(0〜2歳)への児童手当の加算について、第1子と第2子の支給額を現在の月5千円から月1万円に引き上げる方針を発表しました。

 報道によれば、新たに必要となる財源は1650億円で、うち国が260億円、地方が570億円、 事業主が820億円を負担することになり、国負担分については、中高年の離職者対策として 積み立てた「緊急雇用創出特別基金」の余剰金を活用することなどで捻出するとされています。

 しかし、基金の余剰金は、2008年度に国庫に返納する予定であり、それを児童手当の財源として流用することについては、その根拠が不明確であり、問題であります。また、 地方負担分には地方交付税の上乗せを行う方針のようですが、こうした財源の措置は、2007年度に限った措置とされる予定であり、恒久的な財源確保、措置がなされるとは言えず、場当り的でその場しのぎの対策といえます。
 
 民主党は、子育てを支援するために、子育て世帯 の経済的負担を軽減するだけではなく、子どもが育つための基礎的経費を保障すべきであると考えており、「子ども手当」の創設を提唱しています。「子ども手当」の財源は、配偶者控除・扶養控除(老親控除以外)を整理することによる税の増収分を中心に充てる こととしており、義務教育修了までの子ども1人あたり月額1万6,000円を支給します。

 また民主党は、「子ども手当」の拡充による経済的支援とあわせて、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現など働き方の見直し、幼保一本化など、子育てしやすい環境を整備する取り組みをさらに進めて参ります。

平成19年度税制改正について


 与党は昨年の総選挙の際のマニフェストで平成
19年度に「税体系の抜本的改革を実現する」との約束をしながら、消費税の議論をはじめ、抜本的な税制改革論議をほとんどすべて先送りしました。こうした態度は郵政民営化法案に反対して離党した議員を復党させたのと同じく、有権者の信頼を裏切る行為です。

 議論先送りの中で唯一、議論が活発に行われたのが、法人税減税の議論です。しかし現在の景気回復が大企業、なかでも輸出企業中心で、中小零細企業までは波及していないこと、個人消費が回復していないこと等を鑑みると、本来あるべき内需拡大による景気回復の過程にあるとはいえず、こうした個人や中小零細企業に対して、どう税制面からサポートしていくかを考えることこそ、いま喫緊に必要な議論です。

 とりわけこうした大企業を中心とする収益回復の大きな一因が長期にわたるゼロ金利政策により、企業の過剰債務がかなりの程度解消されたこと、またリストラや労働分配率の引き下げ、下請けに対するコストカットなどの、個人や中小零細企業の負担にあることを考えれば、個人や中小零細企業にまずは目を向けることは国民の立場に立てば当然です。

 民主党は中流から下流へと落ちていく、下への格差拡大を食い止め、個人と中小企業を勇気づけることこそが現在、早急に対応を求められている課題と考え、所得控除制度を税額控除制度へと改め、控除しきれない額については、その額を給付するという、所得税の抜本改革、オーナー課税廃止など中小企業を元気にする改革の実現などを目指し、来年の通常国会において、政府・与党と建設的で開かれた論戦を展開していきます。

道路特定財源の見直しについて


 安倍政権が改革の象徴としていた割には、一体どこがどう改革されたのか見えてきません。利権を守りたい族議員と格好だけはつけたい官邸との玉虫色の決着ではなかったでしょうか。

 民主党は一般財源化を主張していますが、まず暫定税率を本則に戻し、国民に還元するのが先だと思います。ガソリンの3分の2は税金です。道路の建設ではなく、ほかの目的に使うというならその税金の負担分は国民に還元するべきです。

 地方の道路整備、とりわけ災害に強い、雪国の安全なインフラ整備の重要性については私も十分、承知しています。納税者の立場で、無駄のない税金遣い、優先順位、効率化など十分に見極めながら整理すべきと考えます。

シベリア抑留者に対する補償を与党が否決


 12月8日の本会議では旧ソ連のシベリア抑留者に対する補償について採決がありました。傍聴席に多くのシベリア抑留者が詰めかけていました。一人あたり30万円から200万円を支給する案を、民主党、社民党、共産党の野党3党で提出しましたが、与党の賛成多数で否決されました。

 日本政府は、補償問題は解決済みとの立場で、与党も「戦後処理は決着」との考えのもと、補償はせず、10万円の旅行券の支給を想定した慰労品贈呈のみというもの。南方で連合軍の捕虜となった旧軍人には、日本政府から労賃相当額が支払われたのに、シベリア抑留の補償は今回もまた実現されず、本当に残念でなりません。

◇解説:シベリア抑留(毎日新聞より)

 第二次大戦後、中国東北部や朝鮮北部などに駐留した旧日本兵ら約60万人が、旧ソ連によってシベリアを中心とする旧ソ連各地やモンゴルに連行された。最長11年も森林伐採や鉄道・道路建設の強制労働をさせられ、1割に当たる約6万人が死亡したとみられる。南方で連合国の捕虜となった旧軍人には日本政府から労賃相当額が支払われたが、シベリア抑留の補償は実現していない。帰国後も就職差別などに苦しんだ。現在の生存者は10万人未満と推定される。

いじめ問題解決に向けて始動!



 民主党としても子どもたちのいじめ問題を解決すべく、「いじめ問題プロジェクトチーム」を立ち上げました。蓮舫参議院議員が座長を務め、私も副座長として取り組んでいきます。

 いじめ問題といっても役所で言えば文科省、法務省、内閣、厚生労働省、警察などさまざまな部署でバラバラに取り組むのではなく、関係省庁挙げて取り組むべき問題です。私たちは、学校現場への視察はもちろんのこと、フリースクールや専門家からの意見聴取など国会閉会中も積極的に行動し、民主党としてのいじめ対策をまとめていく予定です。


初会合では深刻ないじめ問題に関して真剣な議論が交わされました。
初会合では深刻ないじめ問題に関して真剣な議論が交わされました。

自民党の復党問題で問われる郵政解散の意味


 郵政造反議員の復党問題がマスコミをにぎわわせています。刺客まで送り込んで民意を問うた解散総選挙からわずか1年3ヶ月。あの選挙の意味は一体なんだったのでしょうか。このようなことから政治家や政党への不信感が高まり、国民の政治離れが増幅するのです。自民党の内部のこととはいえ、あまりの無節操さにあきれかえります。