中国製冷凍餃子中毒事件について


 外務省によれば、中国国内で回収されたはずの冷凍餃子を食べた中国人4人が中毒となる事案が6月に発生した事実が判明しました。これにより、日本で生じた中国製冷凍餃子中毒事件の原因となった殺虫剤が中国国内で混入したことが改めて確実となりました。

 今回の事件について、政府は北海道洞爺湖サミット直前に中国政府から報告を受けていたにもかかわらず、官邸と警察庁にだけ伝えられ、国民はもとより、食の安全を所管する内閣府・厚生労働省・農林水産省にも一切伝えられていませんでした。国民の食生活に重大な影響を及ぼす事実を一ヶ月以上も隠蔽していたのです。

 福田総理は「捜査上の問題もあるので」と説明していますが、まったく納得できません。事実を正確に公表することが国民の安心につながり、ひいては中国、中国製品に対する信頼回復につながることを認識すべきです。事実の隠蔽は不信感を増幅させるだけで、日中関係を良好にするものではありません。

 福田総理は安心実現を標榜する新内閣を発足させましたが、消費者行政推進担当相が今回の事件の事実を確認していなかったことは消費者を軽んじている証拠です。農水大臣が食の安全に関して「消費者がやかましいから徹底する」と発言したこともこれを証明しているといえます。これでは、福田内閣の生活者重視、消費者重視はかけ声だけの、絵に描いた餅です。
 

概算要求基準の閣議決定について


 7月29日に、政府は平成21年度予算の概算要求基準を閣議決定しました。次年度予算は、道路特定財源一般財源化、基礎年金国庫負担引き上げ、さらには景気の先行き不透明感が高まるなど問題山積みの予算です。それにもかかわらず、福田総理は、これらの課題に対する方向性を示すことができず、相変わらずリーダーシップの欠如が如実に表れているようです。

 まず、政福田総理が掲げた「道路特定財源の一般財源化」についても概算要求基準では具体的にふれられていないことを指摘せざるを得ません。社会保障費については「重要政策課題推進枠」で対応すると言っていますが、一方で、社会保障費の2200億円抑制は維持し、アクセルを踏みたいのか、それともブレーキなのか福田首相の明確な意志が示されませんでした。年金や医療に対する国民不信の高まり、格差の拡大、原油高騰による国民生活の圧迫、景気調整、財政健全化など、極めて重要な課題が山積みするなかで、自民党政権は、これまでと同様、族議員や各省庁に翻弄され、何も決められないまま、霞ヶ関に丸投げしているようです。

 「重要政策課題推進枠」の拡大をうたってはいますが、予算全体のわずか0.4%程度に「政治決定」の範囲を押し込められているのが実態です。税金のムダづかいの徹底的な根絶、時代に合わなくなった予算の廃止、予算配分先の大胆な転換など、時代に即した予算への転換は霞ヶ関に依存したままでは実現不可能です。しかし、今回の概算供給基準を見ても明らかなように、既に自民党は政権担当能力を失っています。政権交代無くして、真の改革、改善はあり得ません。