新潟県第四区 衆議院議員 菊田まきこ公式サイト

農政の新展開:品目横断的経営安定対策について


 日本の農業は、販売農家の減少、高齢化の一層の進展、耕作放棄地の増大といった問題が生じています。他の先進各国と比べて著しく低い
食料自給率の改善は大きな課題です。

 このような現状に対して、政府はこれまでも「猫の目農政」と揶揄されてきましたが、また、ことしから新しい「
品目横断的経営安定対策」が導入され、大幅に農政が変わります。

 現在までは、すべての農業者を対象に、個々の品目ごとの価格に着目した支援が行われてきました。例えば、水田作では、転作で麦や大豆を作ると、麦には「麦作経営安定資金」が、大豆には「大豆交付金」などが、売り上げに加えてそれぞれ助成されます。収入・価格が基準を下回った場合、コメは、生産者からの拠出金と国からの交付金から成る「稲作所得基盤確保対策(稲得)」と、担い手が対象で稲得に上乗せされる「担い手経営安定対策(担経)」が、大豆は「大豆経営安定対策(豆経)」がそれぞれ補てんされました。

 ことしからは、個人や法人として農業をしたい場合には経営規模が4ha以上の認定農業者となるか、または仲間と共同で農業をしようとする場合には20ha以上の集落営農組織でなければ支援が受けられません。

 また、新しい支援は二つに分けられ、一つは、諸外国との生産条件格差を是正するための補てん(ゲタ対策)と、もう一つは、収入の変動の影響を緩和するための補てん(ナラシ対策)です。ゲタ対策は、いわば売り上げに“げたを履かせる”対策で、二階建てになっており、過去の生産実績に基づく支払いと、その年の生産量と品質に基づく支払いの両方があります。ナラシ対策は、年による収入の増減を"ならす"支払いで、基準に対して減収となった場合、減収額の九割が支払われますが、「稲得」と同様に生産者からの拠出金が必要です。

 いずれにせよ、一定規模以上の農業者にしか支援が行き渡らないわけですから、これによって国は農業者の集約化を図ろうとしているわけです。小規模農家いじめといっても過言ではありません。

 これに対して民主党は規模にかかわらず原則として全ての販売農家に生産費と市場価格との差額を支払う個別所得補償を実施するとしています。この総額は1兆円程度とし、米・麦・大豆・雑穀・菜種・飼料作物などの重点品目を対象に行います。その際、農地を集約する者への規模加算、捨て作りにならないよう品質加算、棚田の維持、有機農業の実践など環境保全への取り組みに応じた加算を行います。

 これにより、現在の農地約467万haの維持、食料の完全自給への取組、食の安全・安心の確保、農業の持つ多面的機能の維持、国土の均衡ある発展を図るための地方経済の活性化、農家が農業を持続できるような条件の整備等を可能にします。

 食料の安定供給、自給率の向上にはどちらの政策がよいのか、皆さまからもご意見をいただきたいと思っています。